ひとり親style ~それぞれのかたち~ 第4回

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【 第4回 】 武あゆみさん (株式会社ラボ教育センター「ラボ・パーティ」/チューター)



出会って、食べて、笑って、歌って。楽しみながら歩みたいな。

株式会社ラボ教育センター「ラボ・パーティ」/チューター 武あゆみさん

ラボ・パーティと呼ばれる自宅を中心とした、体感型英会話教室を営む武あゆみさん。 現在、50名を超える生徒さんに囲まれ、素敵な笑顔でご活躍されています。 ご主人を亡くしてからの10年、今の笑顔にたどり着くまでの歴史をお伺いしました。  

アイコンラボ・パーティのチューターというお仕事について教えてください。

「ラボ・パーティ」はチューターが自宅で開く英語教室だと思われていますが、それだけではありません。子どもたちが教材をもとに感じたことを、ことばと身体をつかって表現していくというものです。飛んだり跳ねたり、歌ったりと、いろいろな要素を含んでいます。教材には、国内外の歌や物語をもとにした、美しく、適切なことばや表現で作られた、オリジナルのCDなどが使われます。 単純に英単語や文法を学ぶのではなく、「自ら表現して伝える」コミュニケーション力を育むというものです。また国際交流などの多くのイベントを通して、年齢や国の壁を越えて人と接する力をつけることができます。これは、子どもたちが社会に出たときも、とても大切なことだと思います。 私自身4歳から18歳までラボ・パーティの生徒でした。実際に海外で英語を使って自分を表現してみたい!という夢を実現する為に、学卒業後にはシアトルの大学に一年間留学し、その後、英語を活かして成田の航空会社に勤め、結婚、出産をしました。そして自分の子どもにとっても、きっとすばらしい体験になるだろうという直観で、上の息子が2歳の時にチューターを始めました。 チューターによって、やり方はいろいろとあると思いますが、私は、生徒さんとの出会いは、そのご家族との出会いだと思っています。生徒さんには小さな子も大学生の大きな子もいます。その子どもたちを家族ぐるみで、みんなで楽しくワイワイと育てましょうよ!という気持ちですかね。  

アイコンひとり親になるとわかった時、何をしましたか?

主人が病に倒れ、医者から厳しい話をされ、覚悟をきめなくてはならなかった時、長男が小学6年生、長女が小学1年生でしたので、やはり子どもの学費など、お金のことが心配でした。 はじめのうちは、生徒さんたちには夫の病のことを隠して仕事を続けていました。とても悩み、夫に相談したんです。そうしたら、彼は「続けろよ。それが、おまえらしさだろ」という、あと押しのことばをくれたのです。そのことばで、ようやく気持ちが決まりました。父母会を開き、いまの状況を説明したうえで「必ずかえってきます!」と宣言をしました。 とてもありがたかったことには、宣言をしたら、皆さんが私のラボ・パーティを「支えたい!」と言ってくださったのです。それは、とても大きな励みになりました。子どもたちや父母の皆さんからの「やめないで」という思いに応えたくて、今日まで続けてくることができたと感じています。 私がこの仕事を始めたころは、自分の息子を含め生徒さんは4~5名でしたが、夫が病に倒れた10年目の時点では、下は0歳から上は大学生まで総勢40~50名になっていました。でも、夫が元気だったころと変わったのは、収入として安定させることが重要になった点です。収入=生徒数というような表現はふさわしくないと思うのですが、この仕事を続けるにはどうしても営業活動が必要です。 「収入を安定させるためには、この仕事だけをしていたのではダメだ」と気が付き、出会いの場を求めて、ゴスペルや着物の着付けを始めました。そこで出会った人たちも、皆さんいろいろな経験をされていて、私自身も励まされることが多いんです。そしてじっとしていては何も始まらないので、雨の日も風の日もポスティングをするなど、常に行動し続けてきました。  

アイコンお子さんたちに、伝えたいことはありますか。

私の頑張る姿を見てくれているからでしょうか。長男には反抗期というものがありませんでした。長女は、「ひとり親で苦労したことある?」と質問をしたとき、「さみしいと思ったことはあるけど後ろめたく思ったことはない」と言ってくれました。 私は、「ひとり親だからできない」ということがないように、努力してきたつもりです。「ひとり親」を悲劇的にとらえるのではなく、それもひとつの個性だと教えてきました。 アメリカでは、自分の子どもで手一杯なはずなのに、さらにほかの国の子どもを養子にし、家族として自慢するほど愛情を注ぎ合う大家族をたくさん見てきました。家庭の事情に対して、日本はまだまだ閉鎖的な面があると思います。 ファミリーレストランで食事をしているときに、皆がバラバラにゲームやメールをしている家族を目にします。両親が「いる」ということと、心の繋がりは別のように思います。私は、いつも3人の家族で、考えながら歩んできたということや、ことばにして気持ちを伝えあうことの大切さを、子どもたちに伝えていきたいですね。  

アイコンどのようにリフレッシュをしていますか。また将来に何か夢はありますか?

歌うことと、書くことが大好きで、幼稚園のころから日記を書き続けています。現在は、ママ友に誘われて始めたゴスペルを楽しんでいますが、中学生のころから弾き語りをしていたんです。大学時代にはシンガーソングライターとして出場したポピュラーソングコンテストで入賞し、バンドに声をかけられました。はずかしながらレコードになったこともあるんですよ。 あとは、お酒ですね(笑)。お酒が好きなので、特におつまみのようなものを作るのが得意です。料理が面倒だと感じないタイプなので、なんでも作りますよ。 オフの時間は大好きな歌を歌ったり、習い事を楽しんだり、好きなお酒を飲んだりと、自分の時間もちゃんと持つようにしています。 私には尊敬する80代の女性がいます。彼女も60代でご主人を亡くされましたが、年に何度も海外などへ旅をし、輝いている女性です。その方に、「あなただから乗り越えられる試練なのよ」と言われたことばが、とても胸に響きました。 私も、いくつになっても好奇心を持ち続けて、新しいことを学び、笑顔で仕事も趣味も頑張る、素敵な女性でありたいです。そんな姿を見て共感してくれる方がいるのであれば、それは私にとっても励みになります。 そして、もしも、再婚することがあったとしても、相手に何かを背負わせるようなことはせず、お互いに依存しない生き方をしていたいと思いますね  

アイコンはまみらい受講生や、ひとり親へのアドバイスは何かありますか?

ひとり親は、がむしゃらになりがちなような気がします。フッと力を抜いたときに、良いことが引き寄せられるときもありますから、オンとオフを切り替えて、息抜きをすると良いと思います。切り替えをしっかりすることで、限りある時間を有効に使うことができると思うんです。 自分が描く“こうなりたい”に近づくために、頭で考えるのではなくて、具体的に“こういう人に出会いたい”とイメージしてみます。そして、イメージするような人がいそうな場所にまずは行ってみる。このように、まず行動することが重要だと思います。 日本は、「察しの文化」と言われますが、確かに「察する」ことも時には美しく重要なことですが、ことばにしないと伝わらないことも多いと思うのです。 どんどん人と出会うと良いと思います。パソコンや携帯の中だけでなく、とにかく自分が動いてみてください。楽しくなることを見つけてください。自分が生き生きすると、自分だけではなく、子どもたちも元気になり、まっすぐ育つのではないでしょうか。 また、私が心がけていることは、料理をするのが好きだからでもありますが、子どもたちには、簡単なもので良いので、必ず一品でも自分の手作りの食事を用意するようにしています。そうすることで、「あ、家でご飯たべようかな」と、ふと、外出先でも思ってくれるようですよ。  



********************************************   武あゆみさんは、初めて顔を合わせた瞬間に、優しくて凛とした笑顔で私を迎え入れてくれました。 生徒さんや趣味の仲間など、多くの人と常にかかわっているからでしょうか。相手の緊張をほぐし、とても楽しく、惜しげもなく自分のことをお話してくれました。 インタビューをしているつもりが、いつの間にかインタビュアーのほうが話したくなってしまう、そんな方でした。 インタビューが始まる前から、終わりまで、一貫して「目の前にいる人」に対して愛情をもって、出会いを大切にしている。そんな印象を受けました。 きっとこれからも『武あゆみラボ・パーティ』から卒業した、素敵なお子さんたちが、たくさん社会で活躍していくのですね。 ライン プロフィール画像株式会社ラボ教育センター
「ラボ・パーティ」/チューター 武あゆみさん
広島出身、現在大学生の息子と高校生の娘と3人暮らし。 大学卒業後成田で航空会社に3年務め、妊娠を期に退職し、夫の勤務地であった横浜に移住、出産。 8年前に夫が他界、当時すでに10年続けていたラボ・パーティのチューターの仕事に専念。 中学時代から作詞作曲をし、ポピュラーソングコンテストで入賞したほどの「歌好き」。 今もゴスペルや着物の着付けなど趣味を通じての出会いも大切にしている。   ■HP http://www.labo-party.jp/ ■フリーダイヤル:0120-808-743 ■Labo Party へのお問合せ: http://www.labo-party.jp/inquiry/entry1.php?mode=4 ■「武パーティ」/ http://www.labo-party.jp/hiroba/top.php?PAGE=labotake *火曜日(仲 町 台)16:30~18:00/幼児・小学生 *水曜日(センター南)16:15~18:00/幼児・小学生               19:30~21:00/中高大生 *木曜日(日吉本町)19:00~21:00/中高大生 *金曜日(自   宅)10:30~11:30/未就園児親子               16:30~18:00/幼児・小学生  

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